本線の上を列車が走らなくなってからどれくらいたつのだろうか。かつて駅であった場所から少し離れた側線に小さな貨車が一輌。傾きかけた日の下で、まるで待ちぼうけにあったようにぽつりとたたずんでいる。 貨物ホームだったと思しき所にはコンテナーが1個…
観光客の喧騒とは無縁のローカル線。何も無いことを求めてやって来るには最高の場所。何も無い…何も無い…太陽、空気、風、そして錆とオイルの匂い。何も無いわけがない。 日も傾き、ヒグラシが鳴き始めた頃、因幡から来た列車と美作からやってきた列車がすれ…
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